新規プロジェクト 学生のまち 吉田の家

新規プロジェクト「学生のまち 吉田の家」を掲載いたしました。
京都大学のある学生街、吉田に建つ家のリノベーションプロジェクトです。

学生のまち 吉田の家/Project

 

京都大学そばの中古物件近くの鴨川デルタ

吉田は、左京区の南西に広がる地域です。
その大半を京都大学の吉田キャンパスが占める学生街で、京都市内有数の文教地区として知られています。

日々多くの学生さんが行き交い、学生街らしい活気のある吉田。
明治時代創立の歴史を持つ京都大学。キャンパス内には明治~昭和初期の希少な建物が残されて、大学の周辺にはレトロな佇まいの昔ながらの食堂や書店、昭和初期から続くベーカリー&カフェ進々堂があります。
少し歩い賀茂川と高野川の合流地点となる鴨川デルタでは、川辺や亀石で自由にくつろぐ学生さんのすがたを見かけます。
アカデミックで自然豊か、どこかノスタルジーを感じる街です。

物件は、吉田の街の大通りから少し入った、落ち着いた住宅街に位置しています。
間口がとても広い、特徴的な建物です。
この広い間口ならではの開放感を残しながら、吉田のまちに溶け込むような、居心地の良い家にリノベーションしていきます。

リノベーションの様子はこちらのブログにて随時掲載してまいります。

※誠に恐れいりますが、販売開始前の物件の詳細についてはお答えいたしかねます。何卒ご了承ください。

 

宮川町そばの京町家 物件詳細②

花街宮川町へ通りぬける路地にたたずむ京町家です。
(2023年7月全面リノベーション済)

前回のブログ

宮川町そばの京町家

 

■初のオープンハウス開催(予約不要)
7/29(土)・30(日) 14:00-16:00
※駐車場はございません。公共交通機関等をご利用ください。
※恐れ入りますが初回オープンハウス前のご案内は承っておりません。

 

京都の花街の宮川町そばのリノベーション京町家物件の縁側と坪庭

京都の祇園と鴨川近くのリノベーション京町家物件の坪庭

小さな灯篭の坪庭をのぞむ縁側。
天井に貼られた葦の板と透明ガラスの照明が、端正で涼やかな印象を醸しています。

縁側が余白となって建物の内と外をゆるやかにつなぎ、空間にゆとりが生まれます。

 

京都の祇園南のリノベーション京町家物件の縁側

奥の建具も、この家に調和するよう、設計士と打ち合わせを重ねて意匠を考えた新設建具です。

洗面脱衣室の建具と似た意匠で統一感がありながら、洗面脱衣室の建具が横桟なのに対して縦桟にすることで、少し異なる趣になっています。

 

京都の祇園と鴨川近くのリノベーション京町家物件の階段

京都の鴨川と祇園の近くのリノベーション町家物件の階段てすり

階段と2階のホール。
階段手摺は京町家によく見られる意匠で造作しています。

2階はもともと3室の続き間でしたが、寝室を2室確保し、それぞれに独立性をもたせるため、真ん中の部屋をホールに変更しています。

ホールは広さにゆとりがあるので、トイレを備えています。

 

京都の鴨川と祇園近くのリノベーション町家物件の舞良戸

ホールをはさんで向かい合う2つの洋室の洋室の入口は、2枚組の舞良戸を1枚ずつしつらえています。透かし彫りの帯が美しい古建具です。

 

京都の祇園と鴨川近くのリノベーション町家物件のバルコニーのある洋室

京都の祇園と鴨川近くのリノベーション町家物件のバルコニー

バルコニーからは路地中とは思えない明るい光が差し込み、視線が遠くへぬけていきます。

2階の洋室2室はどちらも既存梁をあらわした勾配天井で、伸びやかな空間になっています。どちらもクローゼットをそなえているので、寝室としてお使いいただけます。

 

京都の鴨川と祇園の近くのリノベーション町家物件の洋室とカウンターデスク

京都の祇園と鴨川近くのリノベーション町家物件のカウンターデスク

洋室。クローゼットの舞良戸が空間のアクセントになっています。

クローゼット横には、電源と棚をそなえたカウンターデスクが造り付けられています。リモートワーク、読書、インテリアのディスプレイなど、いろいろな用途に使えるスペースです。

窓の外には、これからすだれをしつらえます。
いつもお世話になっている、東山にある「伊吹すだれ店」さんに素材や色味、大きさなどを相談し、作っていただいたすだれです。祇園のお茶屋や料亭などのすだれを数多く手がけていらっしゃいます。

 

宮川町そばの京町家

 

宮川町そばの京町家 物件詳細①

祇園の南。
鴨川のほとりに広がる、京都の五花街のひとつ、宮川町。
宮川町の風情ある石畳の道へと続く、京町家がならぶ静かな路地があります。

この路地にたたずむ一軒の京町家をリノベーションしました(2023年7月全面リノベーション済)。

物件の詳細について、数回にわたりお伝えします。

宮川町そばの京町家

宮川町そばの京町家/project

 

■初のオープンハウス開催(予約不要)
7/29(土)・30(日) 14:00-16:00
※駐車場はございません。公共交通機関等をご利用ください。
※恐れ入りますが初回オープンハウス前のご案内は承っておりません。

 

京都の祇園南のリノベーション町家物件の外観と路地

祇園南のリノベーション京町家物件近くの新宮川町通

建仁寺の南、六波羅蜜寺の西、鴨川の東。

寺社仏閣や名所に囲まれ、祇園にもほど近いこの場所に、知らずに通りすぎてしまうほどひっそりとした路地があります。

路地は宮川町の石畳の道へぬけられます。お茶屋や割烹がたちならび、風情ある景観を見ることができます。

路地の両側には出格子の京町家が軒をつらね、消えゆく昔の京都の家並みが残されています。

 

祇園南のリノベーション済京町家物件の玄関とミセノマ

最初にこの町家をおとずれたとき、町家が軒をつらねる路地の景観、一列三室型の町家の原型をとどめる空間構成、建物が持つ趣や空気感、それらを全て大切に残したいと思い、このリノベーションプロジェクトを始めました。

この町家の元々の外観や間取りを再生・保存しながら、現代の生活様式をどう調和させるか、何度も現場を見て検討をかさね、プランニングを行いました。

外観は、建築当時の姿を推測して再生。内部は、間取りや水回りの位置をほぼ変えずに、新建材をすべて取り払い、リノベーションしています。

 

京都の宮川町近くのリノベーション京町家物件の格子

リノベーション前、この町家の意匠は簡易なアルミの平格子と腰壁でした。

路地に出格子を有する町家が多く立ち並んでいることから、おそらくこの町家も他の町家と同時期に、出格子を有する同じ意匠で建築された後のち、軒先に増築され、出格子が撤去され、平格子と腰壁に変わったのだと推察しました。

そこで、リノベーションにより増築部分を減築し、アルミの格子を取り払い、周囲の京町家と意匠を合わせた出格子を造作。

減築により床面積は減少しますが、家並みを再生することを優先しました。

 

出格子に面するミセノマは、三畳ほどの小さな空間です。

LDKの延長として過ごす空間、ご近所の方との語らいのスペース、荷物の受け取り場など、暮らしの余白になるゆとりです。

北山杉の床柱には、これから花釘を取り付けます。家に帰ってきたとき、お客さんを招いたとき、床柱に飾られた花が出迎えてくれます。

 

京都の鴨川東のリノベーション町家物件の古建具のゆらゆらガラス

ミセノマとLDKの間は、ガラス入りの障子戸で仕切られています。

自社で保管していた古建具なのですが、状態が良くてデザイン性も高く、リノベーションのプランニング中に、この場所に合うのではと思い、しつらえました。
古建具を透明ガラスなので視線と光がさえぎられず、視覚的にLDKとのつながりを感じられ、路地からの光を通してくれます。

ガラスは、大正~昭和に造られたとされる、独特のゆがみを持つゆらゆらガラス。ガラス越しに見える景色がゆらめく様子に、手仕事ならではの趣を感じます。

 

京都の祇園南のリノベーション町家の玄関

京都の宮川町近くのリノベーション京町家物件のレトロ照明

玄関のペンダント照明は、祇園の三浦照明を訪れたときに見つけたもの。
とてもかわいらしいフォルムに一目で惹かれ、リノベーション物件に取り付けようと保管していたものです。

主張しすぎないけれど印象的な佇まいが、建物に入ったときに最初に目にする玄関に合うと考え、この場所に設置しています。

 

京都の鴨川と祇園の近くのリノベーション町家物件の玄関

京都の宮川町そばのリノベーション京町家物件の土間と一二三石

三和土調の土間に一二三石を散らした玄関。

一二三石(ひふみいし)とは、修学院離宮の隣雲亭の土間に見られる意匠で、小石がひとつ、ふたつ、みっつと寄せて散りばめられています。

玄関は、ミセノマとキッチン(かつての通り庭)へと続く両方の入口を残してリノベーションしています。キッチンへと続く正面の建具は、今回のリノベーションで、町家の趣やしつらえた古建具と調和する意匠で造作した新しい建具です。

 

京都の祇園の南のリノベーション町家物件のLDK

LDKとミセノマを見て。

3室が縦にならぶ一列三室型の空間構成を残しながら、現代の生活様式に合わせてリノベーションしています。
縁側に面する一番奥の部屋は、元は建具で仕切られた座敷でしたが、リノベーションにより建具を取り払い、風情を残しながらも使いやすい空間になっています。

エアコン1台(リビング)、床暖房2か所(ダイニング、キッチン)を設置済みなので、今の季節から快適に暮らしていただけます。

柱と梁、畳、建具、格子。直線で構成された町家の美しさが感じられます。

 

京都の祇園南のリノベーション京町家物件のキッチンと収納棚

キッチンと造作収納。
体積が大きいので、主張が激しくなく空間に溶け込む色柄や質感を選定しています。

キッチン扉はとても控え目な木目。キッチン前のタイルは、塗り壁、フローリング、造作棚、柱、建具など、色味が異なる木部に馴染むシンプルな白。造作収納は端正な木目で、着色していないため、素木のナチュラルさが残っています。

上下の造作収納の間には家電用のコンセントをそなえ、電子レンジや炊飯器などを置けるようになっています。
また、収納の容量が大きいので、食器、カトラリー、食材など、ダイニング・キッチンまわりの品々はもちろん、日用品のストックなど、リビングの小物の収納としても使えます。

掃除機や季節の家電などの大きいものは、LDKの階段横に背の高い収納があるので、そちらに収納していただけます。

 

京都の祇園と鴨川近くのリノベーション町家物件の雪見障子と坪庭

縁側に面する畳のリビング。
雪見障子の向こうには坪庭をのぞみます。

雪見障子は左手の壁の外側に引き込めるようになっています。

自然光を取り込む、雪見障子から坪庭をのぞむ、障子を下ろして落ち着いた空間にする。
一日のなかで時間帯や過ごし方によって、光の取り込み方を変えることができる、くつろぎの空間です。

 

京都の祇園の南のリノベーション町家物件の縁側と洗面室の建具

縁側には、洗面脱衣室へと続く扉があります。

キッチン横にも洗面脱衣室の入口があり、キッチン⇔洗面脱衣室⇔縁側と行き来できる、回廊のようになっています。

元々ここには建具はなく、奥はオープンな(おそらく脱衣所を兼ねた)洗濯機置き場になっていました。リノベーションにあたり、プライバシー性を確保しつつ、回廊のように行き来できる構成を残すため、壁ではなく建具をしつらえています。

建具はこの町家と古建具に調和する意匠で建築士が設計した、新設の建具です。桟の位置やガラスのサイズなど、修正を重ねこのデザインに至りました。

 

宮川町そばの京町家

 

宮川町そばの京町家/project リノベーションの様子③

宮川町のそば、古い家並みがのこる静かな路地にたたずむ京町家。
まもなくリノベーション完了をむかえます。

前回のリノベーションの様子はこちら

宮川町そばの京町家/project

 

京都の宮川町近くのリノベーション京町家物件の格子

出格子の京町家が軒をつらね、かつての京都の町並みが残る路地。
この京町家も元々は周囲と同じように出格子を備えていたと思われますが、時代とともに軒下に増築され、簡易なアルミの平格子になっていました。

今回のプロジェクトでは、消えゆく京都の家並みを再生するため、増築部分を減築し、出格子を再生しています。

 

京都の鴨川近くのリノベーション京町家物件のLDK

京都の花街の宮川町そばのリノベーション京町家物件の縁側と坪庭

建物内部は手が加えられていたものの、一列三室型のかたちをある程度留めていました。この町家の元々の間取りや趣などを大切に残し、引き継ぐため、現代的な生活利便性を考慮しつつ、一列三室型の構成や水回りの位置などを極力変えずにリノベーションしています。

 

京都の祇園・宮川町そばのリノベーション京町家物件のミセノマと玄関

京都の宮川町近くのリノベーション京町家物件の縁側と建具

京都の鴨川や祇園近くのリノベーション京町家物件の玄関

近日中にウェブサイトに詳細を掲載いたします。
よろしければご覧ください。

 

 

宮川町そばの京町家/project リノベーションの様子②

進行中のプロジェクト「宮川町そばの京町家」のリノベーション打ち合わせを行いました。
鴨川の東、宮川町近くの路地に佇む京町家のリノベーションプロジェクトです。

宮川町そばの京町家/project

 

京都の鴨川と宮川町近くのリノベーション京町家の眺望

2階から窓の外を見て。路地中の家としてはめずらしく、家の裏が建て込んでいないため、開放感ある眺望が広がっています。特にこの日は晴天だったため、路地中とは思えない明るさに満ちていました。
2階は勾配天井なので、裏の開けた空間から舞い込む光と風と、伸びやかな天井で、とてもすがすがしい空間に仕上がりそうです。

 

京都の鴨川と宮川町そばのリノベーション京町家の天井

玄関の天井を見て。京町家の風情を再生するため、大和天井にしています。写真は素木の状態ですが、空間に馴染むよう、これから既存木部と色味を合わせて古色に塗装していきます。
照明器具は、京都の照明器具店で見つけた、印象的なアンティーク照明を取り付ける予定です。

 

京都の鴨川と宮川町のそばのリノベーション京町家の外観

ファサードは、周囲の町家と調和する意匠にリノベーションして、建築当時の路地の家並みを再生するため、一部を減築しています。さらに、タイル貼りだった腰壁は鎧張りにやり替えました。
周囲に合わせて木製の出格子も新調し、昔の景観に近づけていきます。

 

※誠に恐れ入りますが、販売開始前の物件詳細についてはお答えいたしかねます。悪しからずご了承ください。

宮川町そばの京町家/project リノベーションの様子①

鴨川の東、宮川町のほど近くに建つ京町家のリノベーションプロジェクトです。
リノベーションの様子をお伝えします。

宮川町そばの京町家/project

 

京都の宮川町近くの京町家の壁と柱

石畳の道へつながる路地にたたずむ一軒の京町家。路地には町家が軒を連ね、昔の風情ある家並みが残されています。

路地に残る町家の多くは出格子を有していますが、この町家は出格子ではなく、簡素なアルミの平格子と腰壁です。出格子は時代と共に、軒下に増築するために撤去され、簡易な格子と腰壁に改装された町家も多く、恐らくこの町家もそうした家々のうちの一軒だと思われます。

そこで、このプロジェクトでは、出格子の京町家が並んでいたと思われるかつての景観を再生するため、出格子を修復することにしました。

軒下の増築と推察される部分を取り払い、周囲の町家と意匠を合わせた出格子を再生します。

減築する分、床面積は少し小さくなりますが、今では少なくなった京都の路地の景観が保全され、家並みに統一感が生まれればと考えています。

 

京都の宮川町近くの京町家の壁と柱

室内は所々手が加えられていますが、一列三室型の間取りが残されていました。
この町家の原形をなるべく大切に残すため、間取りを大きく変えずに一列三室型の空間構成をそのまま生かして、リノベーションを行います。

※誠に恐れ入りますが、販売開始前の物件詳細についてはお答えいたしかねます。悪しからずご了承ください。

新規プロジェクトの準備中 宮川町そばの京町家

現在、新規プロジェクトを準備中です。
京都の五大花街のひとつ、宮川町のそばに佇む京町家をリノベーションします。

リノベーションプロジェクトの京町家の通り庭

宮川町の近く、知らずに通りすぎてしまいそうなほど、ひっそりとした路地。周囲には、建築当時のままと思われる外観の京町家が軒を連ね、かつての京都の町並みを今に伝えています。

建物は所々手が加えられながらも、京町家の典型的な空間構成など、昔の面影が残されています。

 

リノベーションプロジェクトの京町家物件の和室と床の間

リノベーションは、元々この京町家が持つ構造や風情を大切に残して行います。
外観は周囲の京町家に合わせて建築当時の意匠を復元し、町並みの再生と調和を図ります。

プロジェクトの準備が整いましたらウェブサイトに掲載いたします。

哲学の道に面する京町家 リノベーションの詳細②

哲学の道に面する京町家、リノベーションの詳細についてご紹介します。

哲学の道に面する京町家

 

哲学の道に面するリノベーション京町家物件のLDKと桜の眺望

4月初旬。哲学の道の桜が見ごろになりました。
LDKの大開口からは視界いっぱいに桜をのぞみ、桜に溶け込む眺めが広がっていました。

窓には、外から家の中を見えにくくする目隠し機能のあるフィルムを施工し、哲学の道を行き交う人々の視線を気にせず、景色を楽しめるようにしています。
日中はカーテンを開け放ち、視界いっぱいの桜を気兼ねなく眺められます。

 

哲学の道に面するリノベーション京町家物件の和室と桜

哲学の道に面するリノベーション京町家の和室と桜

1階の和室を見て。元は昭和によくみられる、新建材が多用された簡素な洋室でしたが、リノベーションにより、落ち着きある和室に変更しました。窓の外には2階のLDKと同様に、目の前に哲学の道をのぞみます。

四季折々の景色を楽しみながら、一人静かにお茶を点てたり、友人を招いて談笑する、くつろぎの時間が流れます。

 

哲学の道に面するリノベーション京町家物件の和室

桜や紅葉など、哲学の道の景色を邪魔しないよう、室内は淡い色合いでまとめています。

竿縁天井は手垢止めのみ塗装し、素木の美しい色合いや風合いをそのまま生かしています。入口と押入の襖紙は錆浅葱という柔らかな色を選定。そっと空間に溶け込みます。
下地窓調の窓には掛障子をしつらえています。障子を外せば、外からの光をやわらかく通し、風情をもたらします。障子を掛ければ、視線がさえぎられるので、ゲストの寝室や小さなギャラリーなどに使えます。

 

哲学の道に面するリノベーション京町家の栖鳳桐の京からかみ

襖は京からかみです。文様は、竹内栖鳳が考案したと言われる栖鳳桐。桐をデフォルメし、格式高い中にも親しみやすさを感じます。伝統的な手摺りならではの膨らみが、手作業による暖かさをもたらします。

京からかみ/丸二

 

哲学の道に面するリノベーション京町家の外観と桜

桜が終わると新緑、蛍、夏の緑、紅葉と、季節ごとに美しい姿を見せる哲学の道。家のなかにいながら、日々移りゆく季節を堪能できる京町家です。

 

哲学の道に面する京町家 リノベーションの詳細①

京都の桜と紅葉の名所として知られる、哲学の道。
哲学の道を正面にのぞむ京町家を全面リノベーションしました。

哲学の道に面する京町家

リノベーションの詳細について、数回にわたりご紹介いたします。

 

哲学の道に面するリノベーション京町家物件から見る桜

最初にこの町家を訪れたとき、一番強く印象に残ったのは窓からの眺望です。すぐ目の前に哲学の道をのぞみ、まるで絵画のような景色が広がっていました。

この美しい眺望をそのままに、リノベーションを行い、長く住み継がれる町家として再生したいと考えました。

春、ふたたび家を訪れると、窓の外に視界いっぱいの桜が広がっていました(2021年3月末撮影)。

この哲学の道の美しい眺望をどう切り取るかを最重視して、リノベーションのプランニングを開始しました。

 

哲学の道に面するリノベーション京町家の眺望

2階のリビングから外を見て。
哲学の道の景色と開放感を暮らしに取り込めるよう、大開口を設けました。

眺望のみを考慮するのであれば、窓の桟が視線を分断しないFIX窓が最適ですが、居心地の良い家にするには、十分に風を通すことが必須です。
そこで、開閉機能を持ちながらも眺望を中央で分断しないよう、通常の引き違い窓ではなく、片引き窓を選びました。

春と秋、桜と紅葉のシーズンになると、連日多くの人々がひっきりなしに哲学の道を行き交います。そのため、外を歩く人々の視線を気にせず、桜や紅葉の眺望を楽しめるよう、哲学の道に面した窓に目隠し機能のあるフィルムを施工しました。

観光のハイシーズンでも、家の中にいながら、日々移ろいゆく哲学の道の自然を気兼ねなく楽しむことができます。

 

 

哲学の道に面するリノベーション京町家物件のキッチンからの眺望

哲学の道と反対側の眺望。

墓地に隣接しているため、かえって視界をさえぎる建物が建築されず、また哲学の道に向かってゆるやかな上り坂になっているため、遠くへと視線がぬけていきます。
窓の外には、京都の素朴な町並みと山々をのぞみます。

窓の高さや大きさは、ダイニングチェアやリビングのソファに座った時に、墓地を隠しながら山と空が見えるようプランニング。
前道側と裏側の両面とも視界が開けた家はめずらしく、心理的な広さを感じられます。

 

哲学の道に面するリノベーション京町家物件のLDK

朝、1階の寝室で目が覚めて、2階へ上がると、朝日とともに、大開口の外に広がる哲学の道の景色が目に飛び込んできます。

キッチンに立ち、山の緑と京都の町並みを眺めながらコーヒーを淹れ、リビングのソファに腰掛けて、哲学の道の眺望とともにゆったりと楽しむ。

家の中にいながら、自然を身近に感じる暮らしが始まります。

 

建仁寺南の家 初のオープンハウス開催のお知らせ

全面リノベーション済み京町家「建仁寺南の家」を新規掲載いたしました。
建仁寺の南、京町家のリノベーションプロジェクト物件です。

建仁寺南の家 物件掲載ページはこちら

建仁寺南の家/project

■初のオープンハウス開催
11/20(土)・21(日) 14:00-16:00
・ご予約は不要です
・恐れいりますが初回オープンハウス前のご案内は承っておりません
・駐車場はございません。公共交通機関や近隣のコインパーキングをご利用ください

※新型コロナウイルス感染症感染拡大防止のためのお願い※
・マスクをご着用ください
・入口にてアルコールによる手指消毒のご協力をお願いします
・現地は換気のため常時窓や扉を開放します
・発熱など体調が優れない方はご来場をお控えください
・スタッフはマスクを着用してご対応いたします

お手数をおかけしますが、皆様のご健康とご安全のため、ご協力をお願いいたします。

 

リノベーション京町家物件の近くの八坂通

 

建仁寺の南に位置する京町家。

最初にこの町家を訪れたとき、その立地がとても印象的でした。
京都の名所が集積し、駅や繁華街にもほど近い祇園・東山エリア内、さらに建仁寺のすぐ南にありながら、隠れ家のような静けさがある立地です。

 

祇園・花見小路南のリノベーション済京町家物件の玄関玄関を見て。三和土調の土間と左官の塗り壁が暖かみを醸しています。
シンプルな玄関なので、造作靴箱の上に飾る花器やインテリアが引き立ちます。

 

祇園・花見小路南のリノベーション済京町家物件の新設建具靴箱の横はトイレの入口です。入口の建具は、リノベーションにより新たに造作したものです。

建具を新設する時は、必ず町家全体の風情や、しつらえた古建具と調和する意匠でデザインしています。今回は、玄関の素朴な雰囲気に合わせて、中央に縦桟の入った端正な意匠にしました。

式台は、LDKからトイレへ行きやすいよう、奥行を広めにしています。

 

祇園・花見小路南のリノベーション済京町家物件の造作棚と格子窓

LDKの畳部分を見て。
表の通りに面した窓の下部に、棚を造作しています。季節の草花や、祇園・東山界隈で見つけた工芸品を飾って、空間を演出することができます。窓ガラスは型板ガラスなので、表の道を行き交う人の視線をさえぎりながら、光を取り込みます。

造作棚の横の両開き戸は収納です。内部に可動棚を設置しています。

 

祇園・花見小路南のリノベーション済京町家物件のLDKと坪庭

元々は増築により、暗く閉鎖的な京町家でしたが、今回のリノベーションで一部を減築して、坪庭を再生。ふたたび光と風が舞い込む町家になりました。
天井は大和天井にし、京町家の風情を大切にしています。

窓の横には、街中の喧騒を忘れて過ごせるよう、本棚を造作しています。
お気に入りの本を手に取ってソファや畳でくつろぐ、ゆったりとした時間が流れます。
もちろん本だけでなく、インテリア等を飾ることもできます。可動棚なので、高さの調整が可能です。

フローリング部分には床暖房を設置し、京都の寒い冬も暖かく過ごしていただけます。エアコンも1台設置済です。

 

建仁寺南のリノベーション済京町家の坪庭の塀庭塀は綾目張り(菖蒲張り)という施工法で仕上げています。
横桟の前後に板をずらして張ることで、外からの視線を視線を遮りながら、光と風が舞い込みます。
庭塀は、外壁に合わせて古色にする案も出ましたが、家の中から坪庭を見た時に明るい印象になるよう、素木のままにしています。

 

建仁寺南のリノベーション済京町家の洋室

建仁寺南のリノベーション済京町家物件の洋室2階の洋室。勾配天井で梁を現し、明るく開放感のある空間にしています。照明は、開放感を損なわないよう、小さな電球型のペンダントとスポットを選んでいます。

 

建仁寺南のリノベーション済京町家のLDK

11/20(土)・21(日) 14:00-16:00
初のオープンハウス ご来場をお待ちしております。