京町家の古建具

先日、改装中のとある町家に使用する古建具の選定のため、古建具店を訪れました。

訪れたのは、御所南にある井川建具店さん。
弊社が町家のリノベーションを行う際に、いつもお世話になっている古建具店さんです。

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井川さんの店内には様々な種類の大量の古建具が所狭しと並べられています。

この日、まずは玄関の上り口の古建具を探していることを伝えると、
「それやったら、この間ちょうど良い建具が入って…」とお店の奥に入って行かれるご主人。

 

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大量の古建具の中から、写真の板戸をさっと取り出して見せて下さいました。
「かなり古い建具やけど、かえっていい味が出てます。」とおっしゃる通り、
比較的状態が良く、経年変化による独特の風合いや古色の色合いが美しい板戸です。早速こちらの古建具を使うことを決定。決定した建具にはテープ等で印を付けます。

次に、部屋と部屋の間仕切りに使用するガラス戸を選定するため、ご主人と共にお店から少し離れた場所に位置する倉庫へと向かいました。

 

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倉庫にはお店以上に大量の古建具が保管されていて、
写真のように、何枚も重ねて並べられた古建具の間に、大人一人がやっと通れる程度の通路が確保されています。その隙間を縫うように倉庫の奥へ進むと、さらに大量の古建具が収納されています。

町家のリノベーションは新築住宅とは異なり、既存の建物を利用するため、基本的には古建具の寸法と建物の開口部の寸法が合わなければ使用することができません。
そのため、意匠と寸法の両方を確認しながら、古建具を選定していきます。