Overview about this real estate
京都の五大花街のひとつ、祇園の南にひろがる宮川町。石畳の道にお茶屋や割烹がならぶ、風情ある景観が残されています。
宮川町の石畳の道へ通り抜ける、ひっそりとした路地。細い通路の両側には出格子の京町家が軒を連ね、消えゆく京都の町並みが残されています。その路地に建つ、一軒の京町家を全面リノベーションしました(2023年7月全面リノベーション済)。
この京町家の元々の姿や情緒を大切に受け継ぐことをコンセプトに、現代の生活様式に配慮しつつも間取りを大幅に変えず、一列三室型の空間構成、縁側、坪庭などを再生。外観は路地にならぶ町家と調和するよう、軒下の増築と思われる部分とアルミ格子を取り払い、出格子を造作しています。
情緒あふれる場所に、終の棲家やセカンドハウスとして、京町家物件をお探しのかたに。
Point about this real estate
石畳の道へ続く
静謐の路地。
宮川町のそば、京町家がひっそりと軒を連ねる
鴨川の東、建仁寺の南。宮川町の石畳の道へ通りぬける路地に、出格子の京町家がひっそりと立ち並んでいます。この京町家も元々は出格子があったと思われますが、軒下が増築され、アルミの平格子が取り付けられていました。今回のリノベーションにより、増築部分を減築し、周囲の町家と意匠を合わせて出格子を造作。かつての京都の家並みを再生しています。
石畳が風情を醸す宮川町
路地は新宮川町通へ通りぬけています。石畳の道にお茶屋や割烹、和菓子店などが並び、風情ある景観が続いています。
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佇まいを
再生する。
ミセノマが暮らしの余白になる
小さな空間が余白となり、暮らしにゆとりを生み出すミセノマ。ミセノマとダイニングの間にしつらえた古建具はガラス入りで、表の路地からの自然光を建物の奥へやわらかく届けます。
北山杉の床柱には、花釘が。家に帰ってきたとき、お客様を招いたとき、引き違い戸を開けると、床柱に飾られた花が迎えてくれます。
祇園の老舗で見つけたレトロ照明
玄関の照明は、祇園にある明治期創業の三浦照明を訪れたときに見つけたもの。ころんとした楕円形のフォルムにやわらかい乳白ガラスが、上品でかわいらしい雰囲気です。主張しすぎないけれど印象的な姿が、家の中に入ったときに最初に目にする玄関に合うと考え、この場所に取り付けています。
古いガラスのゆらめきに手仕事の趣を感じる
ミセノマとダイニングを仕切る、ゆらゆらガラスの入った古建具。ガラス越しにゆらめく景色に、昔の手仕事ならではの趣を感じます。
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建物の記憶を
残して。
一列三室型の面影を感じる空間構成
手前からリビング、ダイニング、ミセノマを見て。この京町家の記憶を受け継ぐため、一列三室型の空間構成を残しながら、奥の座敷の建具を取り払い、閉塞感のないオープンな空間に。ダイニングとキッチンは床暖房を設置しているので、冬も暖かく過ごせます。
雪見障子から坪庭をのぞむ
雪見障子の向こうに縁側と坪庭をのぞむ、畳敷きのリビング。雪見障子は左手の壁の外に引き込めるので、時間帯や過ごし方によって坪庭からの光を調整することができます。
涼やかな縁側、小さな灯篭の坪庭
リノベーションにより再生した縁側と坪庭。縁側は天井にあしらった葦と透明ガラスのペンダント照明で、涼やかな印象に。
町家の雰囲気と調和する建具を造作する
リノベーション町家には雰囲気をそこなわないよう、できる限り古建具をしつらえるようにしていますが、この場所は適当な古建具がなかったため、新たに造ることにしました。この町家の雰囲気に調和するよう、桟の入れ方やガラスの大きさなどを検討し、設計士がデザインした建具です。
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自然光が
満ちる。
帯入りの舞良戸が対になり調和が生まれる
2階の洋室2室の入口は、2枚組の帯入りの舞良戸をそれぞれ1枚ずつしつらえています。同じ意匠の建具が空間に統一感をもたらします。
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宮川町そばの
京町家。
一二三石の玄関土間
三和土調の土間に一二三石(ひふみいし)を散らした玄関土間。一二三石(ひふみいし)とは、修学院離宮の隣雲亭の土間に見られる意匠です。小石を一つ、二つ、三つと寄せて、不規則に散りばめています。