Overview about this real estate
御所(京都御苑)の北西に広がる閑静なエリアに、明治時代の登記記録が残る京町家。この京町家に残されていた通り庭を再生し、その風情を引き継ぎました。(2019年3月全面リノベーション済)
建物の中に一歩足を踏み入れると、玄関から一直線にはしる通り庭が坪庭へと視線を導き、非日常の空間が広がります。通り庭には既存の敷石を並べ、この京町家の記億を今に引き継いでいます。奥は土間が増築されていましたが、土間を取り払い坪庭に戻すことで、再び光と風の通る京町家となりました。
通り庭の梁にはピクチャーレールを設置し、単なる通路としてだけではなく、小さなギャラリーとしても活用できるようにしています。レールの向かいに設置したスポットライトが作品を照らし、質感豊かな塗り壁に作品が浮かび上がる、アート空間へと変貌します。
Point about this real estate
陰影の
通り庭。
かつての風情を引き継いだ通り庭
元々この京町家に残る通り庭の風情を残すため、リノベーションにより通り庭を再生しました。敷石は元々この通り庭に使われていたものと、坪庭に残されていたものをしつらえています。通り庭の奥は土間が増築され、暗く閉鎖的でしたが、土間を坪庭に戻し、ふたたび光と風が通り抜ける京町家になりました。
通り庭は小さなギャラリーとしても活用できるよう、梁に沿ってピクチャーレールを設置しています。レールの向かいに設置したスポット照明が作品を照らし、プライベートなアート空間として楽しむことができます。
空間全体がアートとなり非日常感をもたらす
通り庭を坪庭前から玄関土間へ振り返って。玄関土間と通り庭の間は透明ガラスの框戸を新設。建物に一歩足を踏み入れると、ガラス越しに見える石畳をたどって奥へと視線が導かれ、非日常の世界が広がります。上を見上げると天井まで力強く塗りこめられた塗り壁と和風照明が目に飛び込み、空間の印象をより強めます。光量を抑えた通り庭に2階の下地窓がぼんやりと浮かび上がり、一枚の絵の様に空間を彩ります。
和傘の伝統美を持つ和紙照明/日吉屋
通り庭の中心をほのかに照らす和紙照明。江戸時代後期創業の老舗京和傘店「日吉屋」さんの和紙照明をしつらえています。和傘の技術と伝統美を用いて作られた照明は控えめながらも印象的が強く、通り庭の風情をより高めています。和紙の色味は日本の伝統色である白茶で、明かりを消しても素朴な美しさを保ちます。
Point about this real estate
素材感が
空間を彩る。
異なる素材感が空間の質を高める
ガラス戸越しに通り庭の気配を感じるダイニング・キッチン。繊細な桟とガラスを組み合わせた古建具、古色仕上げの大和天井、無垢のナラ床材、滑らかな凹凸のあるタイルなど、様々な素材感が空間を彩ります。床暖房を設置しているため、季節を問わず心地良く過ごせます。DKにはこの町家での暮らしをより具体的に描いていただけるよう、京都の家具店「knot」さんのダイニングテーブルとチェアをディスプレイしています。※家具は販売価格に含みません。
knot http://www.knot-fp.co.jp/
坪庭をながめる静謐の余白
坪庭に面した3畳の小さな和室。DKとの間仕切り建具を設けず開放することで、自然と視線が坪庭へと導かれ、日々の暮らしの中に自然を身近に感じることができます。坪庭に面した開口は、坪庭のながめを損なわないよう木製建具を新設しています。東山の老舗簾工房でしつらえたすだれが外と内の緩衝材となり、坪庭からの光や隣家の気配を柔らかく遮ります。
Point about this real estate
機能性と美を
兼ね備える。
Point about this real estate
御所北の
京町家。