哲学の道を目の前にのぞむ京町家のリノベーションプロジェクト「哲学の道に面する京町家」。設計士や工務店と現場打合せを行いました。
哲学の道に面する京町家/project
哲学の道に面した大きな窓について、室内からの眺望、視線の抜け方、収まり、通風、開閉形態など、現場を訪れて再度確認しました。
眺望を優先するとFIX窓が最適ですが、開閉できないため閉塞感があります。一方、通常の引き違い窓は風通しの面では良いのですが、サッシにより視界が中央で分断される、窓が大きいため重量があり開閉しにくいのが難点です。
そのため、大きなFIX窓+片引き窓を設置することにしました。FIX窓で哲学の道の眺望を絵画のように切り取りながら、片引き窓で通気性も確保します。さらに、対面に引き違い窓を2枚設けて、風の通り道をつくります。
窓ガラスはプライバシーに配慮し、外から室内が見えにくいものを使用する予定です。
こちらは、大きな窓がある部屋とは別の、哲学の道をのぞむ小さな洋室。
この部屋は眺望を生かして、もてなしの空間へとリノベーションします。
哲学の道の桜や紅葉をながめながら、友人をまねいてお茶を飲んだり、ご近所のかたと話をする、ここちよい時間を過ごせる空間をつくります。また、来客用の寝室として使うことも想定して、収納を設けるなど、機能性も考慮しています。
内部解体を終え、構造があらわになった現場を訪れて設計士や工務店と様々に意見交換をするなかで、より良い家にするため当初のリノベーションプランより間取りや仕上げが変更となることもあります。
この日は現場を訪れ、寝室の天井の仕上げを変更してはどうかという案が出ました。建物の構造や光の入り方などを再度確認し、仕上げを変えることに決定。それに伴い、寝室へとつづく廊下の天井も、雰囲気を調和させるために仕上げを別の仕様に変更。より落ち着きと風情のある京町家へリノベーションしていきます。