文豪が暮らした家①

新規物件「文豪が暮らした家」を掲載いたしました。
明治末期~昭和中期に執筆を続けた文豪、谷崎潤一郎が暮らした京町家です。

文豪が暮らした家

谷崎潤一郎が暮らした京都の町家場所は、京都御所の北、相国寺の東、賀茂川の西と、名所に囲まれた上京区の市街地。
寺町通に面した角地にたつ京町家です。

生涯で40回以上も転居を繰り返した谷崎。
そのうち、昭和21年の5月から11月までの約半年間は、この鶴山町の町家の2階を間借りして暮らしていました。

 

谷崎潤一郎が暮らした京都の町家の和室
2階の和室10畳を見て。

谷崎は2階を間借りして、松子夫人ら家族とともに暮らしていたと言われています。
当時の大家さんの娘様が、大家さんからお聞きになったお話によると、谷崎は2階の小さな机で執筆し、1階の大家さんのテーブルで食事をとったとのこと。

谷崎らが転居した後は、松子夫人の妹である重子とその夫がこの家で暮らしました。
松子夫人、重子はともに、谷崎の代表作「細雪」に登場する四姉妹のモデルとなった人物です。

鶴山町から転居した翌年の昭和22年の夏に、谷崎がこの家に遊びにきたそうです。

 

谷崎潤一郎が暮らした京町家の和室

現代の住宅では見かけることが少なくなった、広い和室。
北側に大きく開けた窓から、自然光がさんさんと射し込んでいます。広い道に面した角地ならではの明るさです。

ガラス戸の向こうは縁側です。南側が隣地の駐車スペースのため、建物が近接しておらず、南からの光が室内にとどきます。

撮影日は晴天だったため、十分な自然光が舞い込み、照明をつけなくても明るさに満ちていました。