京都有数の桜の名所、哲学の道まで歩いて4分。
銀閣寺や法然院など寺社仏閣に囲まれた、京都らしい風情を感じる街の京町家です。
桜のトンネルが琵琶湖疎水沿いの小道を覆う、哲学の道。
哲学の道の近くに邸宅を構えた大正~昭和初期の日本画家、橋本関雪と妻のよねが京都市に数百本もの桜を寄贈したことが始まりと言われています。
春は桜、初夏は新緑と蛍、夏は緑、秋は紅葉と、四季を通して絵画のような景色を見ることができます。道沿いにはテラス席のあるカフェや薪窯で調理するこだわりのレストランなどがならび、連日国内外から多くの人々がおとずれ、散策やお茶を楽しんでいます。
近くには法然院、安楽寺、大豊神社、吉田神社などの寺社仏閣が点在し、京都らしさ感じられる落ち着いたエリア。五山の送り火で知られる大文字山や東山連邦など自然も豊かです。周囲にはヴォ―リス建築事務所が手掛けた洋館を生かしたカフェ、行列が絶えないうどん店、自家製パンを楽しめるお店などがあり、市内中心部とはまた違ったのんびりとした時間が流れています。
一方でバス便が豊富で、バス一本で中心部の繁華街や京都駅にアクセスでき、少し足をのばせば、美術館や平安神宮がある岡崎エリアにも行くことも可能です。
市内中心部からほどよい距離がありながら、京都らしい趣とゆったりした雰囲気を感じられ、居住地として人気が高いエリアです。
建物は、哲学の道の起点となる白川通と今出川通の交差点の近く、広い道に面して建っています。正確な建築時期は不明ですが、大正時代の課税記録が残る京町家です。
間口が約6.3m広く、風格を醸すたたずまいが印象的。特に正面の2階部には木製の手摺や窓が残されていて、古いものにしかない味わいを感じます。
前面道路は幅員約6mとゆとりがあり、さらに少し東に行くと神楽岡通という広い通りに出られるため、閉塞感がなく、明るく開放的な雰囲気です。
この町家の一番の特徴は、前庭と奥庭の2つの庭。どちらの庭も縁側をはさんで和室に面しています。
建物をリノベーションして庭を手入れすれば、和室で庭の木々をながめながらゆったりとお茶を飲む、そんな暮らしが送れます。
前庭と奥庭をそれぞれ異なる趣向で手入れすれば、2つの庭で違った楽しみかたができそうです。たとえば、表の通りに面した前庭は来客と楽しむ庭、奥庭は自分の好きな庭木や石を愛でるプライベート感のある庭にと、庭づくりの想像がふくらみます。
2階にあがると、大開口のある広々とした空間が目に飛び込んできます。最初にこの町家を訪れたときに、一番印象に残った眺めです。
表の通りに面した和室は平書院のある床の間、床脇、縁側、大開口の木製窓を有し、もう一方の和室には吊り床が。長い年月を経たものにしかない味わいを受け継ぎながら、この趣をそのまま残してリノベーションすれば、京町家らしい風情あふれる空間になるのが想像できます。
炉を切りお茶を点てたり、華を生けて床の間にしつらえたり、お気に入りの本を手に窓辺で読書をしたり。趣ある広い部屋で、自然光と風を感じながら思い思いに過ごせる、そんな空間です。
哲学の道の近くに立つ、趣ある京町家。
京都らしい風情を感じながら、おだやかな時間が流れる街で暮らしたいかたに。