寺社仏閣のそばの家 リノベーションの様子②

歴史ある寺社仏閣のほど近くに建つ家。
リノベーションの様子をお伝えします。

前回のブログ

 

物は奥行きが長くゆとりがあり、ゆったりと過ごせる広さ。
この家の元々の趣を大切にしながら、広さを生かして、段差をもうけた緩急のある空間にリノベーションします。

段差部分には壁の手前に引き込める建具を設けます。
普段は建具を引き込んで小上がりとして過ごしたり、うたた寝をするときや来客があるときは建具を閉めて空間を区切ったり。建具の開閉によって、自由な暮らしかたができる空間になります。

たとえば下の2枚の写真は、以前弊社でリノベーションを行った、二軒ならびの京町家。室内に段差があることで、空間に奥行きが生まれています。

(写真/弊社リノベーション 二軒ならびの京町家 東棟西棟

京都のリノベーション織屋建京町家物件の板間と和室

 

襖には、この家が建つ土地の歴史や、近くにある寺社仏閣にちなむ京からかみをしつらえる予定です。

原紙、文様、摺り色の組み合わせかたによって、多様な風情を醸すからかみ襖。
特に原紙は面積が大きく、空間全体の趣に大きく影響します。そのため、現場に数百枚の原紙のサンプルを持ち込み、光の入りかたや空間の雰囲気を見ながら、原紙を選んでいます。

たとえば下の2枚の写真は、弊社がリノベーションを行った、明治時代の京町家と上京区の京町家。どちらの町家にも京からかみの襖をしつらえています。

京都のリノベーション京町家物件の京からかみの襖と和室

この写真は、家の奥に位置する座敷への入り口にしつらえた襖。格式高さと親しみを併せ持つ、光悦桐の文様です。
摺り色の雲母(きら)が、光の当たり方や見る角度によって異なる表情を見せる、趣ある襖。原紙は空間に馴染むよう、周囲の塗り壁に似た色を選んでいます。

(写真/弊社リノベーション 明治時代の京町家

 

下の写真は、収納の扉にしつらえた襖。文様は、この町家が建つ地域の歴史にちなむ光琳松。小さな松たちがあつまってひそひそ話しているような、ユーモラスな文様です。
摺り色は、文様を際立たせながら町家の空間に合う、抹茶のような深い緑。からかみの企業のかたと相談をしながら選んだ色です。

(写真/弊社リノベーション 上京区の京町家

 

※誠に恐れいりますが、販売開始前の物件の詳細についてはお答えいたしかねます。何卒ご了承ください