この度、弊社の宿泊施設「三条しらかわ小路」が平成29年度京都景観賞
建築部門の市長賞を受賞致しました。

祇園へと流れる白川沿いを三条通から少し下がり、一筋目を東に入ったところに位置する新築の京町家風宿泊施設。付近には北に平安神宮、東には青蓮院門跡、知恩院が建つ、閑静な住宅街に位置します。
敷地が変形地かつ間口が狭く奥行が長いため厳しい建築条件ではありましたが、敷地形状を生かして、京都の路地に町家が建ち並ぶ長屋空間の構成を取り入れ、石畳敷の路地を整備し、4軒の連棟建物を新築しました。
表の通りに面した木製の格子戸の門をくぐると、石畳を敷いたアプローチに4軒の建物が並びます。各棟ともに漆喰塗の外壁、出格子、鎧張の腰壁など、京町家の意匠をできるだけ取り入れました。
近隣の方々からは「懐かしいね。私らが子供の頃はこういう路地に町家が並んでて…」「昔からここに建ってたみたいやわ」とお声がけいただき、京都の古き良き町並みである路地の風景を思い起こさせる建物となりました。

また、北側に隣接する公園の管理者である京都市と協議し、公園との境界のブロック塀の上に設置されていた金属製の柵を撤去し、代わりに和瓦を設置して、公園側からの景観にも配慮しました。
栄えある市長賞を頂き、大変光栄に感じております。
これも日頃からご愛顧いただいているお客様や、関係者の方々のご尽力によるものと感謝しております。
京都で不動産業を営むものとして、京町家は京都の美しい町並みを形成する重要な要素であるという思いから、町家の保全・改修を手がけて参りました。
今後も微力ながら京都の景観形成に寄与できればと考えております。

普段なかなか京町家に触れる機会がない方、京町家にご興味がある方、すでに京町家にお住まいの方、多くの方に京町家の歴史やぬくもりに触れて楽しんでいただければと思います。
左京区岩倉の邸宅です。
初めてこの建物を見た時、意匠や導線、採光や収納など、細部までこだわって造られた家であるという印象を受けました。
2階は1階に増して明るく、各部屋とも2面に窓があり、十分な採光を得られるよう工夫されています。また、2階にも洗面化粧台とトイレがある便利な間取りになっています。廊下には背の高い収納スペースと天井収納庫があり、背の高い掃除用具や季節の家電等の収納場所にも困りません。
阪急・京福「西院」駅から徒歩4分。駅の建て替えや新駅の整備でにぎわいを増す西院駅にほど近く、近隣には大型スーパー「オアシス」があり、バス停にもほど近い便利な場所に建っています。
この家のメインは造り付けたキッチンとダイニングテーブル。
リビングの上には高さ約180cmのハイサイドライトと天窓を設置。
2階の寝室。小ぶりな建物では部屋数を確保するために空間を細切れにし、狭い部屋をたくさん造ることが多いのですが、この家ではあえて11帖の広い寝室を造りました。






小さな和室に造り付けた地袋。
唐紙の文様は「光悦桐」。
上京区を東西にはしる蘆山寺(ろざんじ)通に面した角地の京町家。

先ほどオープンハウス準備のため現地を訪れましたが、正面の格子窓と坪庭に面した奥の窓を開け放つと、心地良い風がすっと家の中を通り抜け、残暑厳しい季節とは思えないすがすがしさに驚きました。今まで色々な町家を訪れましたが、前の道が広く奥の坪庭が開けている町家は風の通りがよく涼しさを感じるように思います。