文豪、谷崎潤一郎が暮らした京町家のご紹介です。

平屋建部分の玄関を見て。
こちらの玄関は、前回の記事に掲載した2階建部分の玄関と比べると、現代的で明るい空間です。
広さに余裕があり、下駄箱や傘立てを置くスペースも十分あります。
玄関の正面はキッチン、右手は小さな和室です。買い物から帰ってきて食料をしまうことを考えると、動線的にはこちらの玄関の方が日常の使い勝手が良さそうです。
玄関に入って右手の、小さな和室。
宅配の受け取りや、ご近所の方が訪ねてこられた時の対応など、玄関でのちょっとした用事に便利です。
隣接する洋室とはスリガラスの入った建具で仕切られているので、プライベートな空間を隠すことができます。
キッチン、和室と隣接する洋室。ダイニングに適した部屋です。
部屋からは坪庭をのぞみ、南からの明るい光が舞い込みます。
坪庭をながめながら食事をしたりお茶を楽しむ、ゆとりの時間が叶います。
この部屋だけでもダイニングとして使えますが、より広いダイニングがお好きな方や、ご家族が多い方は、隣の和室3畳+板間をあわせて、広い洋室にリノベーションしても良いかもしれません。
部屋数が多く、またそれぞれの部屋に個性がある、鶴山町の京町家。
元々この町家が持つ風情を引き継いで現状の間取りのまま住む、
好みの生活スタイルに合わせて思いきってリノベーションする、
一部をそのまま残しつつも現代の生活様式に適した家にする。
谷崎が住んだこの家でどのように暮らそうか、想像がふくらみます。






1階の奥の座敷8畳を見て。4枚の雪見障子から、縁側越しに坪庭をのぞみます。
場所は、京都御所の北、相国寺の東、賀茂川の西と、名所に囲まれた上京区の市街地。


キッチンを見て。1人~2人暮らしに適した家なので、コンパクトなキッチンです。キッチン・吊り戸・タイルは全て白で統一し、すっきりとまとめています。背面には造作収納棚を設置しているので、家電や食器を十分に収納することができます。
リビングを見て。
その他、木部の塗装色を色見本を見ながら検討しました。
寝室を見て。元は続き間でしたが、リノベーションにより、広々としたワンルームの寝室に変更しました。窓が3カ所あるので、日中は明るい陽が射し、窓を開ければ気持ち良い風がとおりぬけます。
こちらは通りに面した大きな窓。
哲学の道に面した大きな窓について、室内からの眺望、視線の抜け方、収まり、通風、開閉形態など、現場を訪れて再度確認しました。
こちらは、大きな窓がある部屋とは別の、哲学の道をのぞむ小さな洋室。