価格変更いたしました。

新規物件「二軒ならびの町家と美容院」を掲載いたしました。
北野天満宮のすぐ東、上七軒歌舞練場横の路地に立つ、京町家と元美容院です。
北野天満宮や上七軒に囲まれた京都らしい風情あるロケーション、町家と美容院という異なる建物がならぶ個性を生かして、住まい+ショップなど、職住の用途にリノベーションしたいかたにおすすめです。


物件は、北野天満宮の東沿いをはしる御前通をはさんだ東側の路地に位置しています。
歌舞練場の通路の横という、めずらしい立地です。
再建築不可ですが、路地が上七軒歌舞練場への通路に面しているため明るく、風が吹きぬけ、路地中の物件に多い閉塞感はありません。
路地から御前通を見ると北野天満宮の緑が目に入り、落ち着いた景観がひろがっています。

建物は、江戸~明治期によく見られる厨子二階の京町家と、昭和築の元美容院。
厨子二階の特徴的な姿をとどめる町家と、”パーマ”の看板とベージュのタイルがレトロな美容院がならんでいる様子は、個性的でどこかユニークさを感じます。
異なるタイプの建物が並ぶというこの物件の特徴を生かして、どんなふうに活用するか、想像がふくらみます。たとえば美容院を住まいに、町家をショップやオフィスにするなど、それぞれの建物を職住の用途にリノベーションするのも良いかもしれません。


京町家はところどころ手が加えられているものの、外観も室内も町家の特徴的な要素を色濃く有しています。
町家の建具は時代とともに新建材のものやシンプルなガラス戸に取り換えられていることも多いのですが、この町家は趣ある古建具が数多く残されています。
建築当時の姿を思い描きながら、古いものにしかない味わいを生かしてリノベーションすることができます。



美容院は、まず印象的な鏡に目を引かれます。クラシカルな丸い鏡、木製のカウンター、シャンプーに使っていたと思われる洗面台などを見ると、かつてここで美容院が営まれていたころの情景が目に浮かぶようです。
このレトロで個性的な雰囲気をどんな風に生かしてリノベーションをプランニングするか、想像がふくらむ空間です。


周辺は北野天満宮や上七軒があり、京都らしい風情を感じるロケーションです。
梅の名所として知られる北野天満宮では、菅原道真の誕生日と命日が25日であることから、毎月25日に”天神市”というお祭りが開催されます。境内とその周辺に古道具や骨董、屋台などが所せましとならび、たくさんの地元のかたや観光客が訪れます。
今年7月の天神市の時にも物件を訪れたのですが、骨董、古道具、古美術、食べ物、工芸品などさまざまな露店がずらりとならび、とても多くの人々でにぎわっていました。海外からの観光客の姿も見られ、年々天神市の盛り上がりが増している様子が感じ取れました。
上七軒は石畳の道にお茶屋や和菓子店、食事処の京町家が立ちならび、美しい景観を形成しています。景観整備地区に指定されていて、電柱の地中化、石畳の道の整備など、美意識や京都らしい情緒を感じられるエリアです。
ふらりと歩いてお気に入りの和菓子を買ったり、気軽に食事処に行ってランチやディナーを楽しむ、そんな暮らしが描けます。

北野天満宮や上七軒に囲まれた京都らしい趣ある町で、二軒ならびの建物を自由にリノベーションして暮らしたいかたに。
梅の名所、北野天満宮の東に立つ全面リノベーション済の家。
梅のしつらえとともに、京都らしい風情ある街で暮らしたいかたに。
■初のオープンハウス開催(予約不要)
6/15(土) 13:00-16:00
※駐車場はございません。公共交通機関等をご利用ください。
※恐れ入りますが初回オープンハウス前のご案内は承っておりません。

2階の廊下を見て。廊下をはさんで北側に和室、南側に洋室がある、使いやすい間取りです。
和室と洋室の入口は、それぞれ同じ意匠の古建具をしつらえ、統一感のある空間に。透かし彫りの帯と格子があしらわれた、個性的なデザインです。

北側の和室。既存の床の間を生かしてリノベーションした、元々の家の趣が残る部屋です。北側も道路に面しているため、バルコニーを通って明るくおだやかな光が舞い込みます。天井は竿縁天井で、端正ですっきりとした印象です。
押し入れは現代の生活スタイルに合わせ、クローゼットに変更。ハンガーパイプが設置されているので、パイプに服を掛け、その下に布団をしまうことができます。
押し入れと天袋の襖紙は壁になじむ淡い色で、さりげなく梅の文様があしらわれています。


南側の洋室は9.1帖のゆとりある広さで、寝室+αとして使えそうな空間。天井に貼られた木材、フローリングや古建具の木部がナチュラルで暖かな部屋です。
クローゼットの横には小さなワークスペースを備えています。カウンターデスクの横にはコンセントが設置されているので、リモートワーク等のパソコン作業をしたり、テーブルライトを置いて就寝前の読書をしたりと、いろいろな使い方ができそうです。

梅の名所、北野天満宮まで歩いて2分。約1500本もの梅が植わる広大な梅苑や、新緑と紅葉の美しいもみじ苑を有し、国内外から多くの人々が訪れます。境内を気軽に散歩できるのも、この場所ならではの楽しみです。
先日撮影に訪れた時はちょうど新緑の時期で、檜皮葺の屋根や古色の木部とみずみずしい緑の色合いが美しく、景色を楽しみながらのんびり散歩する方の姿も見られました。
毎月25日に開催される天神市では、骨董、古道具、食べ物などの出店がずらりとならび、普段とはまた違った活気あふれる雰囲気になります。

京都五花街のひとつ、上七軒まで徒歩3分。上七軒は、室町時代、北野天満宮の再建で余った資材を使って7軒の茶屋が建てられたことが始まりと言われています。
石畳の道の両側に、有名菓子店、お茶屋、レストランなどがたちならぶ、京都らしい風情あふれるエリア。また、北野天満宮の近くにも話題の洋菓子店やかき氷の有名店、昔ながらの和菓子店などがあり、散策するだけでも楽しい街です。
お気に入りの和菓子をふらりと買いにいき家で堪能したり、友人とレストランや甘味処で食事やお茶を楽しんだり、そんな暮らしが思い描けます。
“天神さん”の愛称で親しまれる梅の名所、北野天満宮から歩いて3分。
梅をしつらえたリノベーション物件の詳細についてお伝えします。
■初のオープンハウス開催(予約不要)
6/15(土) 13:00-16:00
※駐車場はございません。公共交通機関等をご利用ください。
※恐れ入りますが初回オープンハウス前のご案内は承っておりません。

初めてこの家をおとずれたとき、ゆとりを感じる広さと、手前から奥にむかって部屋が縦にならぶ昔ながらの空間構成が、とても印象に残りました。リノベーションでは、元々この家が持つこれらの要素を大切に残したプランニングを行いました。
1階は、表の通りから奥にむかって和室・和室(ダイニン)・リビングが縦につらなる間取り。和室の横には玄関土間とキッチンがあり、キッチンとリビングはフローリング敷きで一体感のある空間になっています。
そして、元の家の趣を残しながらも広々とした空間にリズムが生まれるよう、和室2室はリビング・キッチンよりフロアレベルを上げることで、小上がりのような空間にしています。


それぞれの部屋は古建具で仕切られていて、開け閉めによっていろいろな過ごし方ができます。和室-和室(ダイニング)と、和室(ダイニング)-リビングの古建具はそれぞれ壁に引き込める仕様。
たとえば、普段は全ての建具を開けて家族でゆったり過ごす、ご近所さんが来られたときは一番手前の和室で建具を閉めて気兼ねなくおしゃべりする、友人が止まりにきた時は和室2室を客間にするなど、暮らし方によって、空間の変化を楽しめます。
古建具は、いつもお世話になっている京都の古建具店で、膨大な古建具の中から意匠や状態を一枚一枚吟味して選んだものをしつらえています。
どの古建具もガラスや障子、木部の組み合わせに個性があり、大きなインテリアのように暮らしを彩ってくれる存在です。


和室からフロアレベルが一段さがったリビング。天井高が約3mもある、とても伸びやかな空間です。坪庭に面した窓と、階段上の窓から光が舞い込みます。
北側も道路に面し、さらに減築により坪庭がつくられたことで、リビングには一日中やわらかな光が射しこみ、心地よく過ごせそうです。
リビングには床暖房とエアコン1台が設置されているので、快適に暮らしていただけます。
新規物件「天神さんのそば 梅が香(うめがか)の家」を掲載いたしました。
■初のオープンハウス開催(予約不要)
6/15(土) 13:00-16:00
※駐車場はございません。公共交通機関等をご利用ください。
※恐れ入りますが初回オープンハウス前のご案内は承っておりません。

上京区に位置し、“天神さん”の愛称で親しまれる北野天満宮。
学問の神様・菅原道真を主祭神とする北野天満宮は、菅原道真に縁のある約50種1500本もの梅が植わる広大な梅苑を有する、京都有数の梅の名所です。
梅だけではなく新緑や紅葉が見られるもみじ苑も美しく、また毎月25日には骨董や古道具などがならぶ縁日が開かれるなど、国内外から多くの人々が訪れています。
梅が香の家は、北野天満宮の東門から東へ歩いて3分ほどの場所に立つ物件です。(2024年5月全面リノベーション済)


リノベーションにあたり、この家が北野天満宮のそばに立つことから、梅のしつらえを取り入れたプランニングを行いました。
ひとつめのしつらえは、大小梅の丸の京からかみ襖。
1階の表の通りに面した和室に、大小梅の丸という文様の襖が4枚あしらわれています。梅の木を丸くたわめた、格式高さの中に親しみやすさを感じる文様です。
梅の文様はいくつか種類がありますが、その中でも梅の花の造形がしっかりと表現された、華やかな文様を選んでいます。一方で、襖が4枚と面積が大きいことから、原紙(襖紙)と摺り色は主張しすぎずに家に溶けこむよう、原紙は左官の塗り壁に似た色、摺り色は素朴な雲母(キラ)を組み合わせています。
格子越しの光をうけて文様が静かにかがやく様子は、アート作品のようです。
唐紙は、いつもお世話になっている京からかみの老舗・丸二さんに作成していただきました。

ふたつめのしつらえは、坪庭の白梅。
減築により新たにもうけた坪庭の一番手前に、白梅を植えています。
家の中に光と風を取りこむため、元々は増築により暗く閉ざされていた北側奥を一部減築し、坪庭をもうけました。そして、京町家等の坪庭の造園を長らくお願いしている庭師のかたとともに現地を訪れ、この家のコンセプトや、家の中からの坪庭の見え方などについて打ち合わせを行い、坪庭のプランニングを進めました。
この家のシンボリックな存在となる白梅は、家の中から見えやすいよう一番手前に配しています。梅を際立たせながらも奥行きが感じられるよう、雪見灯篭や延べ石を配した、控え目で趣ある坪庭です。
濃色の焼杉板塀を背景に、白梅の花が映える様子が目に浮かびます。

みっつめのしつらえは、2階北側の和室の襖。
収納の戸に、“梅花”と名付けられた、梅の花と枝が描かれた襖を使っています。
既存の床の間を再生した、元の家の姿を色濃く残す和室。北側も道路に面しているので、バルコニーから光が射しこむ明るい部屋です。
現代の生活スタイルにあわせて、和室ですが押し入れをクローゼットをそなえています。元々あった天袋にも、クローゼットと同じく梅花の襖をしつらえています。
寝室、書斎、客間など、さまざまな使い方ができる、明るく居心地の良い空間です。
新規物件「船岡温泉すぐの京町家」を掲載いたしました。
船岡温泉から歩いて2分の京町家です。


北区紫野にある船岡温泉。
船岡山の南をはしる鞍馬口通を歩いていると、唐破風の門と重厚な石組が印象的な建物が目にとびこんできます。長い年月を刻んできたことがうかがえる、風情ある佇まいです。
船岡温泉は、元々は大正時代の料理旅館「船岡楼」の付属温泉でしたが、昭和になり、本格的に銭湯として営業が開始されたそうです。
中に入ると、色鮮やかで多様なデザインのマジョリカタイルや、かつて千本鞍馬口にあった菊水橋の石の欄干を移築した渡り廊下、京都の祭事が彫られた欄間など、華やかで趣ある装飾がほどこされています。脱衣所と浴場などが国の登録有形文化財に指定されていて、お湯だけでなく建物の鑑賞も楽しめます。
地元の方々の憩いの場としてはもちろん、近年は多くの観光客も訪れてにぎわいを見せる、有名な銭湯です。

物件は、船岡温泉の裏をはしる通りに位置しています。通りの両側と突き当りに京町家が立ちならぶ、ノスタルジックな風景が広がっています。
物件から船岡温泉までは歩いて2分(約160m)ととても近く、気軽に通えるのが魅力。夕方、洗面用具を手にふらりと歩いて船岡温泉に行ったり、日曜日は朝からゆったりお湯を楽しんだり、そんな暮らしが描けます。
近くには蕎麦の名店「手打ち蕎麦 かね井」、船岡温泉と同じく登録有形文化財に指定されている銭湯をリノベーションしたカフェ「さらさ西陣」、隠れた桜の名所の船岡山と建勲神社など、個性的あふれる人気店や、寺社仏閣や豊かな自然が歩いていける距離にあります。少し足を伸ばせば大徳寺や金閣寺へもアクセスできます。
船岡温泉の帰りにお蕎麦や一品料理を楽しんだり、寺社仏閣を散歩したあとカフェで一息ついたり、下町らしいのんびりした時間が流れるエリアです。

建物は、大正11年の記録が残る総二階の京町家。玄関ドアや2階の肘掛け手すりはアルミ製ですが、木製に変えると、より趣のある町家になりそうです。
以前の所有者によって、2011年にスレート屋根の葺き替えとお風呂・洗面の入れ替え、2020年にキッチン・トイレの入れ替えが行われているので、費用をおさえたリノベーションをすることもできます。
船岡温泉が近いので、銭湯がお好きな方はお風呂にあまり手をかけず、船岡温泉を自宅のお風呂のように利用してみるのも良いかもしれません。

室内はところどころ手を加えられていますが、奥に向かって縦に3室がならぶ、一列三室型の趣が残されています。
間取りは4DK+天井収納。登記簿謄本記載の延床面積が約90㎡とゆとりがあり、ゆったりと暮らせる広さです。奥の水回りや倉庫部分を減築して坪庭を再生すれば、光と風が通り、自然を身近に感じられるようになります。
一列三室型の間取りを残して京町家本来の姿を再現する、二室をつなげて広々と快適に過ごせるLDKにする、奥の一室を畳にやりかえて坪庭をのぞむ座敷にするなど、この町家をどうリノベーションしてどんなふうに過ごすか、想像がふくらみます。


2階はホールをはさんで和室が二室ある、使いやすい間取りです。表の通りに面した西側の窓からは京町家が立ちならぶ様子が見え、借景のながめが広がります。

船岡温泉まで歩いて2分。
下町風情あふれる町で、のんびりと暮らしたいかたに。
先日、京町家物件の撮影におとずれました。

国内外から人々が訪れる名所のすぐ近く。大正時代の記録が残る町家です。
建物は、京町家が両側に立ちならび、風情ある通りに面しています。
通りの突き当りにも町家が軒を連ね、かつての京都の家並みを今に伝えています。


建物はところどころ手がくわえられながらも、手前から奥にむかって一列に部屋がならぶ空間構成や、床の間のある和室などが残っていて、元々のこの町家の面影が感じられます。
暮らしやすい広さと間取りなので、どのようにリノベーションしてどんな生活を送るか、想像が膨らむ町家です。
近日中にウェブサイトに掲載いたします。
よろしければご覧ください。
新規物件「猫と暮らす岡崎の家」を掲載いたしました。

京都屈指の文化と芸術の街、岡崎。
平安神宮、京都市京セラ美術館や京都国立近代美術館、劇場や蔦屋書店を有するロームシアター京都、両岸に桜並木がつづく琵琶湖疎水などがあり、いつおとずれても絵画のような景色がひろがるエリア。
この家は、岡崎の街の中でも、文化財保護法により重要文化的景観に指定されている範囲内に建っています。
建物の中には、元々のオーナーにより造られたと思われる、猫用ドアやキャットウォークなどがあります。猫を大切に思われていたことがうかがえる家です。
岡崎の街で、猫と一緒に暮らしたいかたにおすすめの物件です。

私たちが物件をあつかう際に、とても大切にしていることがあります。
それは、「私たち自身が住みたいと思えるロケーション」へのこだわりです。
土地や建物そのものだけではなく、ロケーションも物件の大切な要素です。
京都で生まれ育ち、何十年ものあいだ京都で暮らしつづけている私たちが、魅力を感じるロケーションの物件をあつかっています。
京都は特に、同じエリア内でも通りが一筋違うだけで、雰囲気ががらりと変わることもあります。
そのため、単なるエリア名だけでロケーションの魅力を決めずに、実際に物件をおとずれて、物件が面する道の雰囲気、周囲の家並びや建物の様子、光と風の射しこみ方、名所旧跡・文化施設や生活施設への距離など、さまざまな点を確認し、その中で、私たちが本当に住みたいと感じられるロケーションかを判断しています。

「猫と暮らす岡崎の家」についても同じです。
岡崎は、居住地としても観光地としても人気が高いエリアですが、それだけではなく、実際に現地に行き、前道の広さ、T字路の突き当りという開放感、周囲の落ち着いた家並み、平安神宮や美術館への近さなど、ロケーションのさまざまな要素に魅力を感じて、この物件をあつかっています。
地下鉄の北大路駅より徒歩13分、堀川北山近くの閑静な住宅街の中。
三つの異なる種類の床の間が残る京町家物件です。

三つの床の間にくわえ、この京町家のもうひとつの特徴は、町家本来の空間構成が残っている点です。
建物内部は、トオリニワと呼ばれる直線の土間に沿って3室が一列に並んでいます。京町家で最もよく見られる、一列三室型の空間構成です。
建物の奥までまっすぐはしるトオリニワに、リノベーションの想像がふくらみます。

たとえばトオリニワを残してリノベーションするなら、石畳を敷いて、町家全体の雰囲気を高める空間に。坪庭に面する建具をガラス入りにすれば、差し込む光と緑が見え、視線が奥へ導かれます。
ピクチャーレールとスポットライトを設置して、プライベートなギャラリーにしてみるのも良いかもしれません。

トオリニワと平行にならぶ室。各室やトオリニワの間はガラス入りの古建具や襖でゆるやかに仕切られ、空間のつながりや奥行きを感じられるつくりになっています。

一列三室型をそのままにリノベーションすれば、京町家本来の趣を感じられる家になります。
建具で空間の雰囲気が大きく変わるため、この町家に残る古建具を補修して使う、古建具店で新たに見つけた建具をしつらえる、唐紙襖で風情をそえるなど、建具を選んだり、あるいは季節ごとに建具を取り替える楽しみがあります。

一列三室型の面影を残しながら、もう少し伸びやかに暮らしたい場合は、ダイドコと座敷を仕切る建具を取り払ってみては。この京町家の元々の趣がありながら、開放感のある現代的な生活が送れます。

1階の座敷が面する縁側。外と内をゆるやかにつなぐ、緩衝材のような空間です。縁側という余白が奥行きを生みだし、空間全体のゆとりとなっています。


リノベーションでは、断熱性と眺望を考慮し、坪庭に面した木製建具をアルミサッシの透明窓に入れ替えて。縁側と座敷を仕切る建具を雪見障子などのガラス入り建具にすれば、坪庭を眺めて過ごすくつろぎの空間が生まれます。
縁側からトオリニワへつづく扉を残すと、トオリニワ⇔縁側⇔座敷と回廊のように行き来できる、この町家の記憶を留めることができます。

猪熊通から町家を見て。築年数は不明ですが、昭和築の京町家に見られる意匠のファサードです。瓦屋根や杉板の腰壁など、京町家らしい風情を感じるたたずまいです。

アルミ製の格子や玄関扉を取り払い、新たに木製で造作すれば、さらに風情ある佇まいに。1階正面の窓の前にあるスペースは、自転車を停めたり、宅配ボックスを設置したり、さまざまな用途に使えそうです。
京町家の原型を色濃く残す、三つの床の間の京町家。
お気軽にお問合せください。
新規物件「三つの床の間の京町家」を掲載いたしました。
植物園や賀茂川の西にひろがる閑静な住宅街。猪熊通に面してたつ京町家です。

初めてこの京町家をおとずれたときに最も印象に残ったのは、三つの床の間です。
床の間を三つもそなえているのは、この規模の京町家としてはめずらしいこと。さらに床の間はすべて種類が異なり、それぞれ違った趣を醸している点も目を引きました。

ひとつめは、2階のオクノマにある床の間。
違い棚のある床脇をそなえた、この町家で最も格式高い床の間です。縁側を通って平書院から床の間に射しこむ光が、やわらかく美しい陰影をえがいています。
現代の住宅では見ることが少なくなった床の間。その風情ある佇まいと、古いものにしかない味わいを目にすると、背筋がぴんと伸びるような気持ちになります。

たとえばこの床の間は、格式と風情をそのままにリノベーション。
自分や家族がゆったりと過ごしたり、大切な友人を招く空間に。
天袋や隣の部屋との間の建具は、今と同じ無地の白で落ち着いた印象にすることも、唐紙に張り替えて、趣を加えることもできます。
自分の好みや空間の雰囲気に合わせて、唐紙の紋様や摺り色、襖紙の組み合わせを選ぶのも、楽しみのひとつです。

ふたつめは、1階のミセノマにある床の間。
表の通りに面し、玄関の横に位置する、この町家に足を踏み入れたときに最初に目にする床の間です。部屋の広さは2畳ほどで、玄関から延長するホールのような空間です。
家に帰ってきたとき、お客さまを招いたとき、この床の間としつらえが人々を出迎えてくれます。

家に入って最初に目にするこの床の間は、もてなしの床の間に。
お気に入りの花器に季節の草花を生けたり、骨董屋で見つけた軸を掛けて、家に入った人の目を癒すしつらえを楽しむことができます。花器や草花、軸によって、いろいろな趣や季節ごとの風情を演出するのも良いかもしれません。

みっつめは、1階の座敷の床の間。
1階の奥、縁側に面した空間には、とても簡素な吊り床が残されています。ガラス入りの障子戸と印象的な欄間が、雰囲気を高める空間です。
他のふたつの床の間よりもシンプルで、そのぶん柔軟な感性でしつらえを楽しむことができます。

座敷の吊り床は、自由な発想を楽しむ床の間に。
吊り床の下に敷居板を敷いて花を生けたり、軸を掛けるのはもちろん、海外製のお気に入りのインテリアをしつらえて、自分好みに空間を演出。
炉を切り、坪庭を整えれば、緑をのぞむ茶室にすることもできます。

三つの床の間の風情を生かしてリノベーションしたいかた、大きく手が加えられておらず元の風情が残る京町家をお探しのかたに。
どうぞお気軽にお問合せください。